骨粗しょう症は、骨の密度が低くなって骨折しやすくなる病気です。
特に骨折しやすい部位は、背骨、脚の付け根、手首、腕の付け根です。

私が勤めるデイサービスでは、女性の利用者さんが腰の圧迫骨折をされたり、転倒して肩を骨折したり、同じくバランスを崩して大たい骨骨折をされた方がいらっしゃいます。

いずれも治るのにはかなり時間がかかり、入院や手術になると高確率で認知症が進んだり、要介護度が上がります。
そのため、骨粗しょう症対策は日頃からしっかり行いたいものです。

骨粗鬆症対策は遅くから始めても意味がないという声もありますが、スタートが遅くても何も対策をしないよりはずっとずっとましなはずです。

骨粗しょう症を予防するためには、日頃の食事と運動に気を配りましょう。
骨密度を低下させないためには、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKを積極的に摂るの事が大事です。
カルシウムはビタミンDと一緒に摂ると吸収率が高くなります。

カルシウムが多く含まれる食品の代表的なものは、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品、小魚、小松菜、チンゲン菜、海藻類、大豆製品です。

ビタミンDが多く含まれる食品には、サケ、ししゃも、うなぎ、サンマ、椎茸、木耳、卵があります。

ビタミンKを多く含む食品は、納豆、ほうれん草、ニラ、ブロッコリーがあります。

魚は酢を使って調理をすると骨まで柔らかくなって、丸ごと食べることができるのでおすすめです。

また、干ししいたけは、調理前に2~3時間日に当ててから使うとビタミンDに変わるのでひと手間かけると良いでしょう。

ビタミンDは、紫外線を浴びることで体内で作られるので、カルシウムの吸収を良くするためには、適度な日光浴もしましょう。
疲れてしまうほど日に当たっては体調を崩すので、運動も兼ねて30~1時間程度の散歩や外出をするのがおすすめです。

摂取を控えた方が良い食品には、インスタント食品、スナック菓子、加工食品などがあります。これらの一部には、リン酸塩という保存料が添加されているケースがあり、カルシウムとリンのバランスを崩すことがあるからです。

他に、利尿作用があるコーヒーやアルコールは、尿と一緒にカルシウムも排出してしまうので控えた方が良いでしょう。

一見体のためによさそうな、玄米やおからといった食物繊維の多い食品も老廃物と一緒にカルシウムも排出してしまい、吸収も阻むため、これらをメインにするのではなく、まずカルシウムをしっかり摂ってから食物繊維を補うという形が良いでしょう。